天然有機化合物討論会講演要旨集
Online ISSN : 2433-1856
第60回天然有機化合物討論会実行委員会
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P1-4 SOAT2選択的阻害剤pyripyropene Aの構造簡略型誘導体の創製研究
*大多和 正樹有馬 志保市田 直樹寺山 富明大野 浩直山碕 隆也大城 太一佐藤 倫子大村 智供田 洋長光 亨
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 283-288-

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抄録

【はじめに】  Sterol O-acyltransferase (SOAT) は体内の遊離コレステロールのヒドロキシ基にアシル基を転移しコレステリルエステルの生成を触媒する酵素であり、その阻害剤は血中コレステロール量の低下や動脈硬化抑制が期待できる。このような背景の下、多くの製薬企業は1980年代より合成SOAT 阻害剤の開発を展開していたが、副腎毒性や下痢などの副作用からその開発が中断された。一方、北里グループは合成剤と異なる骨格を求めて微生物資源よりSOAT 阻害剤の探索を行った結果、1993 年に真菌の生産するpyripyropene A (1) を天然由来の最も強力な阻害剤として発見し1)、1をリード化合物として多くの誘導体を合成した2)。ところが1990 年代に入り、SOAT には2 種のアイソザイムSOAT1 とSOAT2 が存在することが判明し、近年、その機能の相違も明らかとなり、現在では脂質異常症予防治療薬開発のためには特にSOAT2選択的な阻害剤の開発が必要と考えられている。そこで、既知の天然由来および合成SOAT阻害剤についてその選択性の再評価を行った結果、ほとんどの化合物が両アイソザイムを同程度阻害するか、あるいはSOAT1をより強く阻害することが分かり3)、1のみがSOAT2を選択的に阻害する唯一の化合物であることを明らかとした4)。さらに最近、1が経口投与により動脈硬化発症モデルマウスで有効であ

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© 2018 天然有機化合物討論会電子化委員会
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