天然有機化合物討論会講演要旨集
Online ISSN : 2433-1856
第60回天然有機化合物討論会実行委員会
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P1-5 中国横断山脈地域産Ligularia fischeri,L. anoleuca,およびL. veitchianaの化学系統
*黒田 智明花井 亮岡本 育子柴山 千絵美清水 杏菜鈴木 結里香井上 恭輔福田 あかね神田 翠山田 ひろか永野 肇通 元夫齋藤 義紀龔 洵
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 289-294-

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抄録

【序論】  中国横断山脈地域およびその近隣地域に生息するキク科Ligularia属植物には100種以上が知られており、現在も進化・種分化が進行中と言われている。我々はこれらの植物を題材として選び、根の化学成分および中立塩基配列(主にITS領域)を指標として、テルペン類をはじめとする二次代謝産物多様化のメカニズム解明に関する研究を行っている。これまでに、本討論会などにおいて、多くの種で種内多様性が存在すること、類似近縁種では化学的に区別できないケースがあることなどを報告してきた1。雑種形成を経る新規化学成分生産能の獲得過程があることもわかってきた。  L. fischeriは横断山脈地域のみならず、日本まで含めた広い範囲に分布する種で(日本名:オタカラコウ)、韓国では薬用野菜として用いられている。横断山脈地域では近縁種にL. anoleucaおよびL. veitchianaが生育している。この3種は苞葉や葉柄の形によって分類されているが、形態的には互いに似通っている。L. veitchianaは生薬「山紫苑」のひとつでもある。今回は、雲南省、四川省(一部甘粛省)、および重慶市の各地にて採集したこれら3種の相同性と多様性について報告する2。         Figure 1. L. veitchiana, L. anoleuca, およびL. fischeriの採集地(□)。          実線は川、点線は省界、○は主要都市。

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© 2018 天然有機化合物討論会電子化委員会
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