天然有機化合物討論会講演要旨集
Online ISSN : 2433-1856
第60回天然有機化合物討論会実行委員会
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2. β-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸構造の新規構築法の開発と天然物合成への応用(口頭発表の部)
*須貝 智也奥山 優也臼井 駿馬津崎 俊申 在賢大石 宙輝安嶋 大智小山内 亮介久田 祥子福安 崇宏大石 毅佐藤 隆章千田 憲孝
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p. 7-12-

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抄録

【研究背景】 β-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸(1)は、スフィンゴファンジンF(2)や(–)-カイトセファリン(3)など生物活性天然物に広く見られる重要な構造モチーフである(Figure 1A)。これまで1の立体選択的な合成法は精力的に開発されてきたが、4種すべての立体異性体を作り分ける合成法は、数例しか報告されていなかった1)。そこで、私達は次のような基本合成戦略を立てた(Figure 1B)。不飽和エステルを有するオルトアミド4のOverman転位によって、1,4-アミドアルコール5を合成する。続いて、分子内SN2’反応を用いてオキサゾリン6または7を立体選択的に合成すれば、β-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸の立体選択的な作り分けが実現できると考えた。本発表では不飽和エステルのOverman転位と立体選択的SN2’反応によるβ-ヒドロキシ-α,α-二置換アミノ酸の合成法の開発と、これを用いたスフィンゴファンジンF(2)および(–)-カイトセファリン(3)の不斉合成を報告する。 【不飽和エステルのOverman転位】2,3) Overman転位は立体選択的に、窒素原子を導入する手法として広く利用されているシグマトロピー転位の1つである。Overman転位が不飽和エステル8に対して適用できれば、アミノ酸構造を一挙に構築できる有用な手法となる(8→9→11)。しかし、イミデート9を加熱するとaza-Michael反応(9→10)が進行するため、Overman転位は利用できないと報告されていた4)。そのため、既存の手法では保護体12へと

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© 2018 天然有機化合物討論会電子化委員会
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