東京未来大学研究紀要
Online ISSN : 2433-5487
Print ISSN : 1882-5273
研究ノート
教育相談機関における「チック・トゥレット症候群」 相談援助の実際
陶山 大輔八巻 絢子
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 12 巻 p. 155-161

詳細
抄録

 本論では、教育相談機関における「チック・トゥレット症候群」への相談援助の意義と心理士が持っておくべき視点について、事例を提示し論じた。親面接では、従来心理教育の必要性が指摘されているが、実践にあたっては単に専門知識を伝えるだけではなく、親の気持ちの揺れに寄り添い、実行可能な助言を適切に行うことが必要であることが示唆された。プレイセラピーでは、チックの消失を目的とせず、チックは子どもの現状を教えてくれるものとして捉え、本人の抱える課題やつらさにアプローチしていく視点を持つことの有用性を提示した。

著者関連情報
© 東京未来大学
前の記事 次の記事
feedback
Top