Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
Print ISSN : 1882-2576
ISSN-L : 1882-2576
Original Papers
切除不能膵癌の集学的治療効果判定における18F-fluorodeoxyglucose positron tomographyの有用性
村上 真片山 寛次山口 明夫飯田 敦五井 孝憲廣野 靖夫永野 秀樹小練 研司
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 27 巻 4 号 p. 89-98

詳細
抄録

通常, 切除不能膵癌における原発巣の治療効果判定にはCT検査を用いることが多い. 最近, 18F-fluorodeoxyglucose positron tomography (以下PET) 検査は膵癌の存在診断だけでなく, 腫瘍の質的評価が可能なため, 遠隔転移や再発部位の検索にも用いられている. 本研究では, 集学的治療を受けた切除不能膵癌症例の治療効果と予後の判定にPET検査が有用かを検討した. この研究はprospective cohort studyである. 対象の18症例全てが, TNM分類Stage3の切除不能膵頭部癌である. 集学的治療としてバイパス手術, 放射線療法 (術中と術後), 温熱化学療法の全てを施行されている. 効果判定の項目として, 腫瘍マーカー値, 腫瘍の縮小率, SUVmax (maximum standardized uptake value) を用い, それらと患者予後との関係を検討した. 統計学的解析にはピアソン相関とKaplan-Meyer生存曲線を使用した. CT検査による腫瘍サイズの縮小率と腫瘍マーカーの推移は患者予後と相関しなかった. 治療後のSUVmax は予後と良く相関し, SUVmax 3未満の症例は, 特に生存期間が延長した. PET検査は集学的治療を施行された切除不能膵癌の予後評価に有用である.

著者関連情報
© 2011 日本ハイパーサーミア学会
次の記事
feedback
Top