Thermal Medicine
Reviews
ハイパーサーミアが免疫系に及ぼす効果について
-NK細胞の研究から臨床応用へ-
照沼 裕トウ 学文土岐 敦嘉村 亜希子西野 徳之高野 祥直贄田 美恵笹沼 仁一寺西 寧渡邉 一夫
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28 巻 (2012) 1 号 p. 1-9

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抄録

この論文は, 第28回日本ハイパーサーミア学会大会のシンポジウム「温熱の免疫科学 (基礎と臨床)」で発表された4演題の一つをまとめたものである.
 最近, ハイパーサーミアによりいくつかの機序でがんに対する免疫反応が増強されることが注目されている. それらの機序のひとつは, がん細胞を加温することによりNK細胞活性化リガンドをがん細胞の細胞膜に表出させることである. がん細胞がNK細胞活性化リガンドを発現することにより, がん細胞はNK細胞により傷害を受けやすくなる. しかし, がん患者はしばしばNK細胞の数や細胞傷害活性が低下している. そのため, ハイパーサーミアと併用してNK細胞による養子免疫細胞療法をおこなうと良いと考えられる.
 この論文では, 以上の内容について自分たちのデータと伴に述べ, さらに, 標準的な治療がおこなうことのできない進行したがんに対する緩和的な治療について, NK細胞による免疫反応を強くするという観点から, 免疫細胞療法や低用量化学療法を併用したハイパーサーミアが臨床的に有用である可能性を述べた.

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© 2012 日本ハイパーサーミア学会
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