東海北陸理学療法学術大会誌
第25回東海北陸理学療法学術大会
セッションID: P-47
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足部評価方法の検討
*岡田 英治藤田 翔平森下 真樹安倍  浩之小林 裕和下 嘉幸大野 加代子田中  亜沙美福山 支伸田中 伸幸川口 善教
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抄録

【はじめに】  我々は、第44回日本理学療法学術大会において、内側縦アーチ高率(以下アーチ高率)と下腿踵骨角(以下LHA)との関係に負の相関を認めたことを報告した。そこで今回、足部評価の指標とされている足底面積比率に着眼し、アーチ高率やLHAとの関係を検討したので、若干の考察を加え報告する。 【対象と方法】  対象は下肢に整形外科的疾患の既往がない健常人20名(男性14名、女性6 名、平均年齢30.7歳±6.0歳)とした。対象者には事前に研究目的、測定方法を説明し同意を得た。  足底面積の測定は、Foot Look(Digital・Works社)を使用し、測定肢は軸足とした。測定肢位は、被験者の測定肢をFoot Lookのガラス平板上に接地させ、対側肢は高さを同等とした体重計上に接地させ、体重計を用いて両足均等に荷重させた静止立位で行った。そして、足底画像をFoot Lookに取り込み、足底外周面積と接地面積を算出した。足底面積比率は、足底外周面積に対する接地面積の割合(接地面積/足底外周面積×100)で算出した。また同肢位にて、LHAとアーチ高率を測定した。アーチ高率の測定は、大久保らの足アーチ高測定方法を使用した。  統計処理は、足底面積比率とLHA、足底面積比率とアーチ高率をFisherの相関分析を用いて有意水準5%にて統計処理を行なった。 【結果】  足底面積比率とLHAに正の相関(r=0.449)を認めた。足底面積比率とアーチ高率において有意差は認められなかった(r=-0.362)。 【考察】  荷重に伴い距骨が前内方に滑り踵骨が回内する。その結果、後足部が回内する。後足部の回内はLHAを増大させる。それに伴い、舟状骨の低下、前足部の外転が生じ、結果的に内側縦アーチ、横アーチの扁平化を引き起こすことが考えられる。そのため、足底面積比率の増加がみられたと考えられる。尚、詳細は本学会にて報告する。

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© 2009 東海北陸理学療法学術大会
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