Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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ミニレビュー(日本語)
エンドグリコシダーゼを用いた糖タンパク質の糖鎖改変
黒河内 政樹
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2018 年 30 巻 177 号 p. J169-J179

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抄録

近年、酵素化学的手法を用いた均一化された糖タンパク質の調製を行い、その糖タンパク質の機能を調査する研究が盛んになっている。通常、培養細胞によって生産された糖タンパク質は、不均一な糖鎖構造を持つ為、どの糖鎖構造が糖タンパク質の機能に作用しているかが不明瞭である。また、糖タンパク質が不均一性を示している為、X線結晶解析やNMRによる糖タンパク質の構造解析も困難にしていた。この問題点を解決する手法として、細胞の遺伝子改変技術による生合成経路の制御等が行われてきたが、均一化した様々な種類の糖鎖を持つ糖タンパク質を調製するのは、非常に困難である。その為、様々な糖鎖の付け替えを可能とするエンドグリコシダーゼを用いた酵素化学的手法が開発された。現在、糖タンパク質上の糖鎖構造が機能に寄与している例として、抗体の細胞障害活性がある為、抗体の糖鎖改変が数多く行われている。今回、これらの研究や技術を紹介して、今後の糖鎖研究の進展を議論する。

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© 2018 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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