Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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日本糖質学会40周年記念号論文(日本語)
ポリラクトサミン糖鎖キャリア分子の同定とその分子機能
栂谷内 晶
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2019 年 31 巻 181 号 p. SJ65-SJ66

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抄録

ポリラクトサミン(pLN)糖鎖構造は糖タンパク質あるいは糖脂質糖鎖の基本骨格である。pLNの構造自体が内在性レクチンのリガンドとしての機能糖であると同時に、pLN構造上には様々な機能性糖鎖抗原が形成される。従ってpLN糖鎖は、糖鎖–レクチン等の相互作用により、様々な分子機能を直接的あるいは間接的に調節すると考えられる。そこで、pLN糖鎖の生物機能を解明するために、新たに開発されたグライコプロテオミクス解析技術・Glyco-RIDGE法を利用して、pLN糖鎖のキャリア糖タンパク質分子の同定を行った。その結果、HL-60細胞における多くのpLNキャリア糖タンパク質が同定された。遺伝子オントロジーによるエンリッチメント解析では、pLNキャリア分子群がシグナル伝達、受容体、および細胞接着に関連する多くの分子を含むことが明らかとなった。Glyco-RIDGE法によって更にキャリア糖タンパク質の解析を行うことで、より詳細なpLN糖鎖の生物機能の解明に繋がっていくと考えられる。

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© 2019 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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