Trends in Glycoscience and Glycotechnology
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グライコデビュー(日本語)
阻害剤を分子ツールとした小胞体マンノシダーゼ活性の選択的調節
栗原 大輝
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2020 年 32 巻 185 号 p. J29-J32

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抄録

小胞体において新生される糖タンパク質は、タンパク質上の糖鎖構造がシグナルとなり折りたたみ、分泌、分解が制御されている。特に、糖タンパク質の分泌および分解選別の過程においては、Man9GlcNAc2(M9)の小胞体α-1,2-マンノシダーゼ類による4か所のα-1,2-マンノシド結合の切断が関連すると判明している。この過程で産生されるいくつかの糖鎖異性体に、糖タンパク質の分泌あるいは分解シグナル機能が想定されているが、小胞体マンノシダーゼ類によるマンノース切断が位置選択的もしくはランダムであるかは不明である。この問題に対して、我々は小胞体マンノシダーゼ類の選択的阻害剤を見出し、分泌シグナルおよび分解シグナル産生の制御に成功した。さらに、選択的阻害剤存在下における全マンノース切断経路解析から、2つの独立したマンノース切断経路の存在を明らかにした。

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© 2020 FCCA (Forum: Carbohydrates Coming of Age)
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