2021 年 26 巻 10 号 p. 10_72-10_77
日本薬学会は日本学術会議と連携してこれまで様々なテーマで公開シンポジウムを共同主催し、科学的な観点からの情報発信に努めてきた。現在、新型コロナウイルス感染症COVID-19が世界中で流行しているが、対応策の切り札の一つとして新たに開発されたmRNAワクチンの接種が進められている。COVID-19を終息させるためには日本がコミュニティーとして「集団免疫」を獲得する必要があるが、そのためにはワクチンに対する正しい理解を共有し、一人ひとりがワクチン接種についてきちんと選択できることが重要と考えられる。そこで、日本薬学会と日本学術会議は協働して新型コロナワクチンに関する基本的な科学的情報を国民に分かりやすく、タイムリーに発信し、我が国のワクチン接種を円滑に推進することを目的に2021年4月および7月に公開シンポジウムをWeb開催した。