学術の動向
Online ISSN : 1884-7080
Print ISSN : 1342-3363
ISSN-L : 1342-3363
第三部 地球環境変化の人間的側面から考える持続可能な社会
コロナ禍は東京一極集中を変えるか?
石川 義孝
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 26 巻 11 号 p. 11_68-11_71

詳細
抄録

 本稿の目的は、コロナ禍の国内人口移動への影響を検討するとともに、それが東京一極集中や地方圏の疲弊という長年の問題を是正するかどうか、を検討することである。コロナ禍に見舞われた2020年に、東京圏の転入超過数や東京都の転入超過率が大幅に減少し、居住地選択に大きな影響を与えた。これは、2014年に設置されたまち・ひと・しごと創生本部の諸施策によっても実現が困難だった、東京一極集中という問題が是正される兆しと考えることができる。今回確認された人口分散の動きを一過性のものとせず、今後も継続させるためには、これまでの地方創生策を継続する必要がある。

著者関連情報
© 2021 公益財団法人日本学術協力財団
前の記事 次の記事
feedback
Top