学術の動向
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コロナ禍と現代社会 ─人文学・社会科学の視点から─
新型コロナ禍が映し出した社会
──ケアとリペアのデモクラシーに向かって
伊藤 公雄
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2021 年 26 巻 12 号 p. 12_46-12_49

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抄録

 今回のコロナ禍は、日本社会の脆弱性を露わにしてみせた。特に、デジタル化の遅れや医療体制が多くの欠陥を抱えていることが明らかになった。また、ジェンダーの視点から各国のコロナ対応を見ると、女性リーダーの国が比較的うまくコロナに対応したことも見えてくる。男性リーダーにしばしば欠けているケアの視点が、その差を生んだのではないか。コロナ後の社会を考える時、このケアの視座が極めて重要になると考えられる。ケアの視座からのリペア(修復)が、ポスト・コロナのわたしたちの課題になるだろう。

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