学術の動向
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座談会
地方創生で変わる学術, 地域に根付く発想を探る
山極 壽一佐藤 文一宇野 惠信渡辺 美代子
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2021 年 26 巻 6 号 p. 6_62-6_71

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抄録

 新型コロナウイルス感染によって社会が大きく変わり始めた今、地方創生と学術の役割を問う座談会を行った。産学官の多様な経験をした4人が、それぞれの立場から地方で暮らした経験をもとに地方創生の意義を考え、議論した。日本の地方にはそれぞれ独特の歴史とそれに基づいた文化が育まれ、これらがこれからの社会を変える鍵になること、現在地方で最も深刻な世代交代の問題は二拠点居住や兼業などにより解決策が見えつつあることなどが語られた。そして、これからの学術はこの社会の変化を捉え、各専門分野に閉じずに他の分野と手を組み、市民や行政を巻き込む超学際を進め、現場を重視しながら総合知をもって未来を見通すことが重要であると論じた。地方創生の出発点は中央政府よりも地方の産官学民の連携にある、これがこの座談会の一貫した主張である。

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