学術の動向
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新たな地球観への挑戦 ―地球惑星科学の国際学術組織の活動と日本の貢献―
北極の急速な環境変化を探り, 新しい社会を考える
──国際北極科学委員会 (IASC) の活動と日本の貢献
榎本 浩之
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2021 年 26 巻 8 号 p. 8_32-8_35

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抄録

 北極圏には独特の自然環境と社会、文化があるが、近年その北極で急速な環境変化が起きている。また、北極の環境変化の影響の範囲は北極域に止まらず、日本など中緯度域にも及ぶものであることがわかってきた。一方で、北極域での資源や航路などの産業の関心も高まっている。その観測や予測、ルール形成には北極圏の国々だけでなく、国際的な活動体制が必要である。国際北極科学委員会(IASC)は、1990年の設立以来、北極の自然と人間や社会に関する科学の推進に取り組んできた。国際的な科学協力の推進や北極圏をめぐる国際社会への科学的な貢献は近年顕著に増加している。日本もIASCに設立当初から加盟し、様々な分野で貢献してきている。

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