学術の動向
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新型コロナウイルス感染症に対する学術の取り組みと今後の課題
日本医学会連合緊急提言: COVID-19との対峙
──日本感染症学会の取り組み
舘田 一博
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2021 年 26 巻 9 号 p. 9_60-9_64

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抄録

 日本感染症学会は、感染症の専門家集団として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診療・研究・教育に取り組んできた。2020年当初、診断や治療、感染対策の在り方を含めてほとんど手探りの中での対応を余儀なくされた。このような中で、一般市民、医療従事者がパニックに陥らないように、COVID-19に関する情報をわかりやすく、タイムリーに発信する活動が求められていた。1日も早く本邦における症例の情報を共有できるようにホームページに症例報告サイトを立ち上げた。また、治療法に関する情報として「COVID-19に対する薬物治療の考え方」を発表させていただくとともに、本症の重症化因子の探索に関して学会員のネットワークを活用したQuestion-Oriented Surveyを実施している。COVID-19との対峙の経験を次のパンデミックへの教訓としてつなげていかなければならない。

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