最初にCOVID-19感染症に関わるヒト遺伝要因の探索研究の現状について大規模な国際共同研究の成果を紹介した。続いて結核を例に挙げて、病原体ゲノムとヒトゲノムの両方の多様性を合わせて分析することの意義を述べた。さらにB型肝炎を例にとって、ワクチン応答性と関連するヒト遺伝要因の探索の成果を述べた。最後に、感染症と人類の歴史をゲノム進化の視点から考察した。さまざまな感染症に見られる個人差や集団差には、病原体とヒトの多様性がともに関与した歴史が反映されていると考えられる。未来に遭遇する病原体に対応するためにも、ヒトゲノム多様性を保つことの重要性が理解される。