学術の動向
Online ISSN : 1884-7080
Print ISSN : 1342-3363
ISSN-L : 1342-3363
新型コロナウイルス感染症に対する学術の取り組みと今後の課題
感染症と人類
──ゲノム研究の視点から
徳永 勝士
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 26 巻 9 号 p. 9_87-9_91

詳細
抄録

 最初にCOVID-19感染症に関わるヒト遺伝要因の探索研究の現状について大規模な国際共同研究の成果を紹介した。続いて結核を例に挙げて、病原体ゲノムとヒトゲノムの両方の多様性を合わせて分析することの意義を述べた。さらにB型肝炎を例にとって、ワクチン応答性と関連するヒト遺伝要因の探索の成果を述べた。最後に、感染症と人類の歴史をゲノム進化の視点から考察した。さまざまな感染症に見られる個人差や集団差には、病原体とヒトの多様性がともに関与した歴史が反映されていると考えられる。未来に遭遇する病原体に対応するためにも、ヒトゲノム多様性を保つことの重要性が理解される。

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top