学術の動向
Online ISSN : 1884-7080
Print ISSN : 1342-3363
ISSN-L : 1342-3363
IPCC第6次報告 (自然科学的根拠) をめぐって ─その現代的意義─
エネルギー収支でみた温暖化のメカニズム
──AR6における新たな知見
渡部 雅浩
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 27 巻 1 号 p. 1_74-1_77

詳細
抄録

 IPCC第1作業部会(WGI)は、温暖化の自然科学的な側面について評価をまとめてきたが、1990年の最初の報告書以来、変わらない命題が根底にある。それは、「大気中のCO2 濃度が増えたときに、地球の気温はどれくらい上昇するのか」という疑問である。この疑問を中心的に扱っているのが、第6次評価報告書(AR6)第7章「地球のエネルギー収支、気候フィードバック、および気候感度」である。本節では、そのベースとなる考え方と、AR6で得られた新たな知見を紹介する。

著者関連情報
© 2022 公益財団法人日本学術協力財団
前の記事 次の記事
feedback
Top