学術の動向
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歴史認識と植民地責任
戦争責任・植民地支配責任
──サンフランシスコ講和体制から考える
内海 愛子
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2022 年 27 巻 12 号 p. 12_59-12_63

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抄録

 日本が受諾した「ポツダム宣言」には日本の戦争犯罪を厳しく裁くと明記されていた。東久邇宮稔彦首相は議会で「軍官民、国民全体が徹底的に反省し懺悔しなければならない」と演説、「自主裁判」を行うことも閣議決定、議会は「戦争責任に関する決議」を採択していた。

 だが、戦争犯罪の追及は、連合国による極東国際軍事裁判(通称:東京裁判)と米英蘭豪中など7カ国による軍事裁判(通称BC級戦犯裁判)が実施した。BC級裁判は、捕虜虐待、性暴力など「通例の戦争犯罪」2,244件、5,700人を裁いている。日本人だけでなく朝鮮人、台湾人も「敵に使用された者」として裁かれた。1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約で、日本は「日本国民」の刑の執行を引き継いでいる。この中に日本国籍を喪失した朝鮮人、台湾人戦犯も含まれていた。日本の戦争責任、植民地支配はどのように清算され、責任はどうとられたのか、朝鮮人戦犯から考える。

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