東北森林科学会誌
Online ISSN : 2424-1385
Print ISSN : 1342-1336
ISSN-L : 1342-1336
報文
緑のふるさと協力隊OB・OGと派遣先農山村との関わり
—東北地方を事例として—
泉 桂子 佐々木 南美
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 23 巻 2 号 p. 51-56

詳細
抄録

緑のふるさと協力隊事業が協力隊員に及ぼす影響の一端を明らかにした。本稿は 1)派遣先へ定住しなかったOB・OGと派遣先と現在の関わり,2)定住・非定住双方のOB・OGにおける(1)派遣先農山村との関わりの可能性,(2)農山村に対する関心の変化,(3)協力隊での活動が進路選択や価値観に与えた影響を調査した。1994〜2016年の間,東北地方に派遣された緑のふるさと協力隊OB・OG,103人を対象とするアンケート調査を行った(有効回答数37,回収率35.9%)。非定住者27人中26人が派遣先と交流を持ち,事業終了後に派遣先を直接訪問した非定住者は27人中23人であった。第二に定住・非定住双方のOB・OGが今後も派遣先と交流したいと回答した。OB・OGは事業を通じ農山村への関心を高め,かつ協力隊事業はOB・OGの職業や居住地の選択に一定の影響をあたえていた。

著者関連情報
© 2018 東北森林科学会
次の記事
feedback
Top