日本冷凍空調学会論文集
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原著論文
SrCl2 アンミン錯体形成時の熱・物質移動速度
桑田 和輝小林 敬幸布施 卓哉
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2015 年 32 巻 3 号 p. 393-402

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抄録

反応系として,SrCl2/NH3 系を用いた高出力・高密度蓄熱装置の開発を見据え,種々の検討を行った.充填層型反応器を用いて,熱源温度90 °C,気化器温度0 °C の条件で蓄・放熱サイクルが構築可能であることを実証し,反応材体積当たり1.1~1.3 kW/L の放熱速度を得た.また,放熱時の物質移動速度,化学反応速度,熱移動速度を個別に評価した結果,放熱速度に対して熱移動が律速過程であることを明らかにし,実際に層厚みの差が総括反応速度に及ぼす影響を確認した.そこで,熱移動抵抗を評価するため,SrCl2 充填層の有効熱伝導度を測定した結果,λeff=0.18 W/m/K であった.また,薄層充填層をモデル化して熱移動解析を行った結果,接触熱抵抗Rc =2.3×10-3 m2・K/W であると予測した.

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© 2015 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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