日本冷凍空調学会論文集
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原著論文
微燃性冷媒を用いたビル用マルチエアコンのリスクアセスメント
矢嶋 龍三郎木口 行雄関根 卓佐々木 俊二伊藤 俊太郎山下 浩司観音 立三
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2016 年 33 巻 1 号 p. 23-39

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抄録

地球温暖化影響の低い微燃性冷媒R32 を使用したビル用マルチエアコンのリスクアセスメントを行い,室内・室外の使用時や保管・据付・修理・廃棄時における,最も厳しい各設置ケースにおける着火確率を求めた.冷媒の漏洩速度や急速漏洩の発生確率は,市場で漏洩事故を起こした製品の穴径調査や急速漏洩に伴う顧客やサービスマンの申告数から求めた.未対策の事故確率が許容値を超えた場合には,事故の発生確率を100 年に1 回以下とする安全対策を提案した.これらの安全対策により,着火事故の発生を許容レベル以下のリスクに低減出来ることを明らかにした.今後は,これらの安全要件を技術基準としてまとめ,業界として確立していくことが望まれる.

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© 2016 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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