日本冷凍空調学会論文集
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原著論文
CO2 冷媒用フィンチューブ型蒸発器の冷媒温度分布に関する研究
渡部 道治石﨑 聡北村 哲也
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2018 年 33 巻 3 号 論文ID: 16-10

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抄録

CO2 ヒートポンプ給湯機の高効率化を目的として伝熱管を細径化した蒸発器を開発し,圧力損失の抑制のために冷媒流路を従来の3 パスから6 パスに増やした.これに伴い,隣接する伝熱管の間のフィンを介した熱伝導と風速分布が,冷媒パスの温度分布のばらつきと,蒸発器性能に与える影響を評価した.その結果,両者の影響を抑制するパス構成によって,冷媒パスの温度分布のばらつきを低減できることを明らかにした.また,冷媒温度分布が均一化したパス構成は,本稿で定義する過熱率が 0.6 以上の領域で蒸発器出口圧力を維持する特性を有し,従来仕様に比べてサイクル動作点の蒸発器出口圧力を40kPa,過熱率を0.7 ポイント向上できることを示した.

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© 2018 公益社団法人 日本冷凍空調学会
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