本研究では,主管から水平方向に直角に分岐する分岐円管において,アイススラリーを層流条件で流動させ,分岐部におけるエネルギー損失と氷粒子の分配量に及ぼす影響を明らかとすることを目的として,実験的に検討を行った.流入レイノルズ数および流入IPF をパラメータとして,分岐部の圧力損失及び分岐後のIPF を計測した.その結果,分岐圧力損失は単相流に比べ,アイススラリーの方が大幅に大きくなり,流量比の増加とともに主管圧力損失は減少し,枝管圧力損失は増加することがわかった.また,枝管へ分配されるIPF は,常に流入IPF より小さくなるのに対し,主管へ分配されるIPF は常に流入IPF より大きくなり,流量比0.7 付近で最大となることがわかった.さらに,分岐損失係数を求め,アイススラリーの特性について整理した.