2017 年 34 巻 3 号 p. 201-210
CO2 ヒートポンプ給湯機のガスクーラの高性能化を目的として,従来の3 条スパイラル管に対して4 条スパイラル管を開発し,スパイラル管形状改良による水側熱伝達率向上を数値流体解析と実験で検証した結果,以下の知見を得た.(1)山の高さが低く,面積拡大率が小さい4 条スパイラル管は,3 条スパイラル管に対して山の部分を流れる水のよどみが改善され,数値流体解析では3 条に対して伝熱性能が12%向上し,実験では3 条に対して伝熱性能が18%向上した.(2)面積拡大率,山ピッチと内径の比をパラメータとした数値流体解析結果より,新たに熱伝達係数の相関式を作成した.さらに,実験結果を用いて補正することで,伝熱性能を±20%の範囲で整理できる相関式を得た.