2018 年 35 巻 2 号 p. 101-
近年,空調機の分野では,冷媒流路に並列ミニチャンネルを用いて,高性能化・コンパクト化を図っている.しかしながら,並列流路内沸騰流の場合,各流路の熱負荷が異なることによって,各流路に流量が不均一に分配されやすく,熱伝達性能を正確に予測することが困難である.本研究では,並列流路の流量分配・熱伝達特性の解明の基礎として,不均一な熱負荷を与えた場合の2 並列流路の平均熱伝達率を実験により検討した.不均一な熱負荷を与えた場合,熱負荷の大きい流路の比較的広い範囲でドライアウトが生じることを確認し,同じ平均熱流束の均一熱負荷時と比べて,2 流路の平均熱伝達率が低下する傾向を示すことを明らかにした.