特殊教育学研究
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聴覚障害児の受動文における統語知識 : 項構造と句構造を中心にして
龍崎 麻由実伊藤 友彦
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1999 年 36 巻 4 号 p. 23-30

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抄録

聾学校に在籍する聴覚障害児90名を対象に、受動文に対する言語知識の特徴を項構造と句構造という視点から検討した。直接受動文、述語が自動詞の間接受動文、述語が他動詞の間接受動文の動詞のみを提示し、名詞句(文節)を自由に記入させた。正答者の割合は著しく低かったが、誤用の生じた反応の中にも項構造(名詞句数と意味役割)は正しい反応が多く存在すること、さらに項構造のみならず、句構造(D構造)も正しい反応が存在すること、などが明らかになった。これらの結果から、受動文の獲得段階として、1)項構造の獲得、2)句構造(D構造)の獲得、3)句構造(S構造)の獲得、4)格助詞の獲得、の4段階が少なくとも存在することが示唆された。

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© 1999 日本特殊教育学会
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