1999 年 36 巻 4 号 p. 31-40
この研究の目的は、授業を受ける聴覚障害短大生からの意見を活用して、授業そのものを改善することである。まず、彼等に授業についての意見を書かせ、意見相互の類似度を判定させた。類似度データをコンピュータ処理して、多次元尺度構成法により意見の布置図を得た。学生に布置図から授業指針を抽出させ、一対毎にいずれの授業指針を重要と考えるか比較させた。その一対比較データをブラッドリー・テリーのモデルにより計算して、授業指針を順序付けた。その結果、学生は授業をわかりたがっており、授業を行う教官との双方向のコミュニケーションを希望していることが判明した。