障害のある学生に対する合理的配慮は、固有かつ必要な教育の目的・内容・機能を損ねることなく提供されることが重要である。本研究では、オーストラリアの39大学のウェブサイトにおける固有の必要条件に関する記述を対象に、複数人によるインターネット検索と計量テキスト分析を実施した。複数人による検索の結果から、8割以上の大学が各大学の方針として、固有の必要条件と合理的な調整の提供について記述していることが示された。また、看護学などの対人援助系の教育組織において、詳細な規定の整備が進んでいたことも示された。計量テキスト分析の結果から、一部の教育組織において聴覚機能や運動機能は固有の必要条件に含まれていないことも示された。調査結果を踏まえ、日本の高等教育機関が障害のある学生に対する合理的配慮を提供する際に、オーストラリアで用いられる規定を参考に教育の目的・内容・機能を明確にすることが有益である可能性が示唆された。