抄録
本研究は、弱視児用はさみ操作評価票の作成と信頼性および妥当性の検証を行うことを目的とした。弱視児用はさみ操作評価票は、〔はさみの使い方〕〔線に沿って切る〕〔形を切る〕の3領域18項目から構成された。内容的整合性は弱視児童176名を対象にKR-20および折半法により、再現性は弱視児童10名を対象に再検査法により検討し、一定の信頼性のあることを検証した。併存的妥当性は弱視児童14名を対象にフロスティッグ視知覚発達検査との相関により、内容的妥当性を弱視児童176名を対象に学年別の達成率および達成率の区分別項目数により検討し、一定の妥当性のあることを検証した。はさみ操作は初等教育段階以前に獲得する能力であるが、弱視児童は十分に習得できていない項目があり、先行研究の指摘を量的知見によっても明らかにしたことは意義があると考えられる。今後、作成した評価票の実践への活用について検討する必要がある。