2018 年 96 巻 p. 1-8
本研究の目的は,小学校の校長・教頭(副校長)と一般教師のバーンアウト傾向とエゴグラム自我状態による性格 傾向との関係を調査することで,バーンアウト対策に活かすことである。エゴグラムの結果,FC値は校長,一般教師の順に低く,AC値は教頭,一般教師の順に高かった。バーンアウト因子は「情緒的消耗感」と「達成感の後退」の全体において校長・教頭が一般教師より高かった。さらに校長ではCP,NPはバーンアウトの値との負の相関,校長と教頭ではACは正の相関がみられ,性格傾向とバーンアウトの相関関係は職位によって異なることがわかった。し たがって,性格傾向によるバーンアウト対策は,職位を考慮して立てて行く必要があると思われる。