糖尿病
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コメディカルコーナー・原著
インスリンカートリッジ内への空気混入が製剤の濃度および注入器の注入精度に与える影響について
—注射針を付けたまま保管した場合の悪影響—
朝倉 俊成影山 美穂清野 弘明
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2007 年 50 巻 12 号 p. 877-882

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抄録

インスリンカートリッジに針を装着したまま保管したときの空気混入,およびインスリン製剤の品質に対する影響を検討した.4種類のインスリンプレフィルド製剤を用いて,注射針を装着したまま19日間20°Cの温度変化を与えて保管した.結果はどの注入器もインスリンカートリッジ内に空気混入が認められ,気泡の大きさは経時的に増加した.さらに懸濁インスリン製剤では,空気混入のほかにインスリン濃度の濃縮化が見られた.したがって,注射後に注射針を装着したままインスリン注入器を保管すると,注入精度の低下などから血糖コントロールに対して悪影響をおよぼす可能性が高いといえる.患者へはセーフティーマネジメントの一環として,注射針は使用後すぐに取りはずすことと注射前にカートリッジ内に混入した気泡を「空打ち(試し打ち)」で抜くよう指導する必要がある.

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© 2007 一般社団法人 日本糖尿病学会
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