糖尿病
Online ISSN : 1881-588X
Print ISSN : 0021-437X
ISSN-L : 0021-437X
症例報告
糖尿病罹病期間30年で集学的治療にて寛解した糖尿病性腎症の1例
安孫子 亜津子磯江 つばさ宮内 和誠本庄 潤上堀 勢位嗣滝山 由美伊藤 博史長谷部 直幸羽田 勝計
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 50 巻 3 号 p. 197-202

詳細
抄録

症例は73歳男性で糖尿病罹病期間は約30年.1999年から尿タンパク陽性を指摘.2002年1月に尿中アルブミン1604 mg/gCreであり,その後他院の腎臓内科に下腿浮腫で入院時,尿蛋白1.2 g/日,24 hrCcr 68 ml/分であった.血糖は経口薬内服するもコントロール不良,血圧もアンジオテンシン受容体拮抗薬でコントロール不良であり,同年10月当院を紹介される.このとき随時尿の尿中アルブミンは773 mg/gCre, 神経障害,増殖網膜症も合併.2003年5月急性心筋梗塞発症.入院時,尿中アルブミン167 mg/gCre, 24 hrCcr 71 ml/分.インスリン治療を導入し,降圧薬の増量,抗血小板薬やスタチンも開始となる.退院後,血糖コントロールはHbA1c 7%前後で経過.1年後に尿中アルブミンは約50 mg/gCre, 2年後には12 mg/gCreに減少した.糖尿病罹病期間が長く,その他の合併症があっても,集学的治療で腎症の3期から1期への寛解がみられた.

著者関連情報
© 2007 一般社団法人 日本糖尿病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top