2007 年 50 巻 4 号 p. 261-268
全国の幅広い患者層と医療スタッフを対象にSMBG機器に関するアンケート調査を行い,医療機関別機種選定の現状と患者および医療スタッフそれぞれの立場からみた使い勝手や満足度およびその相違を検討した.大学病院および診療所では半数以上が3機種以上のSMBG機器を採用していた.自主選択比率は大学病院通院患者がもっとも高く14%で,診療所は採用機種数が多いにもかかわらず自主選択する患者は6%と低かった.診療所では主に医療スタッフの薦めによって機種選定していると考えられた.自主選択された機種には高い満足度が示された.また,患者と医療スタッフの満足度に違いがあることが明らかとなり,患者は「携帯性」「操作性」「安全性」を重視し,医療スタッフは「痛み」「信頼性」を重視していた.