糖尿病
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症例報告
Klebsiella pneumoniaeによる多発膿瘍に敗血症性肺塞栓症を合併した2型糖尿病の1例
志熊 淳平岩橋 尚子熊倉 淳田中 彰彦三輪 隆能登谷 洋子小田原 雅人
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2009 年 52 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

症例は76歳女性.基礎疾患にコントロール不良の2型糖尿病をもっており,感冒様症状と意識障害で当院搬送となり入院となった.精査したところ,敗血症性肺塞栓症・肺膿瘍・腎周囲膿瘍・内因性眼内炎を呈していた.細菌学的検査では,喀痰,血液,便,硝子体液からKlebsiella pneumoniaeが検出された.尿路からは菌は検出されなかった.抗生剤の局所および全身投与,胸腔ドレナージにて加療を行い,右眼は失明してしまったが,全身状態は改善し退院の運びとなった.敗血症性肺塞栓症は稀な疾患で,尿路感染で発症することはその中でも低頻度とされている.しかし基礎疾患に糖尿病をもつ症例では尿路が感染源となることが多い.糖尿病患者は50%に排尿機能障害をきたすと報告されており,膀胱機能評価と加療が重症尿路感染症発症予防になると考えられた.本症例は貴重な1例と考えられたため報告する.

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© 2009 一般社団法人 日本糖尿病学会
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