糖尿病
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症例報告
潰瘍性大腸炎を合併した緩徐進行型1型糖尿病の1例
辻 英之黒田 剛折田 裕一中村 邦彦
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2010 年 53 巻 11 号 p. 810-816

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抄録

症例は51歳の女性,20歳頃からバセドウ病,37歳時から緩徐進行型1型糖尿病を発症し,混合型インスリン2回注射法で経過観察されていた.2008年6月より下痢傾向となっていったが10月中旬から下痢と腹痛が悪化し,食事摂取不良から低血糖を頻発したため精査加療目的で当院紹介入院となった.抗生剤内服で改善しないため,原因精査目的で大腸内視鏡検査を施行したところ,サイトメガロウイルス感染を伴う全大腸炎型潰瘍性大腸炎の所見であった.絶飲食のうえ高カロリー輸液を開始,血糖はインスリンシリンジポンプ持続静注およびスライディングスケールでコントロールした.ガンシクロビル静注(14日間),5-アミノアセチル酸製剤内服開始,ステロイドパルス療法2クール施行,その後ステロイド持続療法を行い徐々に症状は改善した.同患者の抗GAD抗体,抗TPO抗体は陽性,抗IA-2抗体,TSH-R抗体は陰性で,我が国で1型糖尿病に対して疾患感受性があるとされるHLA-DR4が陽性であった.

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© 2010 一般社団法人 日本糖尿病学会
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