糖尿病
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診断・治療(食事・運動・薬物治療)
2型糖尿病患者におけるピオグリタゾン追加投与によるインスリン分泌促進薬減量の有効性と安全性
森 博子岡田 洋右吉村 暁子新生 忠司西田 啓子田中 良哉
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2011 年 54 巻 10 号 p. 786-794

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抄録

外来通院中のインスリン分泌促進薬投与中でコントロール不十分な2型糖尿病患者109症例において,ピオグリタゾン追加時にインスリン分泌促進薬を規定量減量した際の,投与後3, 6ヶ月後の糖・脂質代謝の変化および安全性について検討した.HbA1cが0.5%以上低下したものを改善例,HbA1cが0.5%以上悪化したものを悪化例,それ以外を不変例と判定した.HbA1cは6.9±0.9%から6.6±0.9%と有意に改善した.改善例は38.5%,悪化例は13.8%,不変例は47.7%であった.インスリン抵抗性は改善され,高分子量アディポネクチンも3ヶ月後より約3倍に増加した.脂質代謝においては,有意なHDL-C増加が認められたが,LDL-CとTGは有意な変化は認められなかった.ピオグリタゾン投与後の体重増加は1.5kg程度であり,低血糖を自覚する症例は認めなかった.今回の結果では,ピオグリタゾン追加投与時にインスリン分泌促進薬を規定量減量することにより,血糖コントロールは改善し,重篤な体重増加や低血糖発作を来さず,インスリン抵抗性,低アディポネクチン血症を改善するのみならず脂質代謝をも改善できることが示された.

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© 2011 一般社団法人 日本糖尿病学会
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