糖尿病
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症例報告
基礎インスリンをデテミルからグラルギンに変更後大幅なインスリン減量と血糖値改善を認めた小児1型糖尿病4例の検討
浦上 達彦羽生 政子古宮 圭長野 伸彦吉田 彩子鈴木 潤一高橋 昌里麦島 秀雄
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2011 年 54 巻 10 号 p. 806-809

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抄録

基礎インスリン(BI)をデテミル(D)からグラルギン(G)に変更後インスリンの減量と血糖値改善を認めた小児1型糖尿病4例を経験した.症例1はBIをGからDに変更後に高血糖がみられ,3ヶ月後BI量は13から21Uに増加し,HbA1c(JDS値)も7.3から8.3%に上昇した.BIをG 13Uに戻したところ血糖,HbA1cの改善(7.0%)を認めた.症例2もBIをGからDに変更後高血糖がみられ,5ヶ月後BI量は9から13Uに増加し,HbA1cも7.1%から8.3%に上昇した.BIをG 9Uに戻したところ血糖,HbA1cの改善(7.1%)を認めた.症例3と4は当初からDを使用していたが,いずれもDが高容量(72, 56U)でHbA1cが高値(7.8, 9.2%)を示し,BIをGに変更した.いずれも変更後に低血糖が増加し,Gを39, 26Uと大幅に減量したが,HbA1cは7.1, 8.6%に改善した.そして全例で追加インスリンも減量した.これらの原因は定かでないが,持効型インスリン製剤が異なれば症例により効果時間や血糖降下作用が異なる可能性が示唆された.

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© 2011 一般社団法人 日本糖尿病学会
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