糖尿病
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症例報告
メトホルミン大量内服の1例:血液透析の適応についての検討
池田 大輔吉村 治彦宇野 元博原 豊道會澤 佳昭鈴木 章彦
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2011 年 54 巻 10 号 p. 820-824

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抄録

症例は22歳男性.2006年8月より2型糖尿病でメトホルミンを内服していた.2010年7月に自殺企図でメトホルミンを48000mg内服し,内服5時間後に嘔吐・下痢を伴い当院に救急搬送された.内服量が大量であり,腎機能低下(Cre 1.4)とプロトロンビン活性低下(64.4%)があり,アシドーシスの進行(pH 7.36→7.29)も認めたため,内服8時間半後より血液透析を開始した.透析後は意識障害やアシドーシスの悪化もなく救命された.今回我々はメトホルミン大量内服に対して早期から血液透析を行ない,速やかにメトホルミン血中濃度を改善し救命しえた症例を経験した.本邦ではメトホルミン大量内服の報告は少ないが今後メトホルミン最大投与量の変更により,メトホルミン大量内服やメトホルミン関連アシドーシスは増えると思われる.メトホルミン大量内服の予後と治療,特に血液透析の適応について文献的考察を加え報告する.

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© 2011 一般社団法人 日本糖尿病学会
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