糖尿病
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症例報告
シタグリプチン投与後に水疱性類天疱瘡を発症した1例
服部 晃広今井 実森合 哲也
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2013 年 56 巻 11 号 p. 881-885

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抄録

症例は87歳女性.2型糖尿病の診断でインスリン治療を受けていたが,高齢のため自己注射が困難となったため,2011年3月,インスリンに変えDPP-4阻害薬であるシタグリプチンの投与を開始した.シタグリプチン投与開始約1ヶ月後に下腿を中心とする多形紅斑が出現し,皮膚科で薬疹の疑いと診断された.被疑薬の中止と皮疹のステロイド治療,血糖コントロール目的で当科入院となった.最も可能性の高い被疑薬としてシタグリプチンを考えた.入院5日後,大腿や手掌に水疱が出現し,皮膚病理像,血清中類天疱瘡抗原の上昇より水疱性類天疱瘡と診断した.ステロイド治療を継続し症状は軽減,入院約5ヶ月後に退院した.近年海外で,DPP-4阻害薬投与後に水疱性類天疱瘡が発症した報告が散見されるが,今回我々は,シタグリプチン投与後に水疱性類天疱瘡を発症した症例を経験したので報告する.

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© 2013 一般社団法人 日本糖尿病学会
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