糖尿病
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症例報告
感覚性失語にて横静脈洞血栓症を発症したコントロール不良の2型糖尿病の1例
坂東 弘教山田 浩幸大森 靖弘土橋 大輔肥後 里実西岡 千晴北垣 一成
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2013 年 56 巻 3 号 p. 185-191

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抄録

糖尿病歴約10年の76歳女性.近医にて経口血糖降下薬内服にて加療されていた.意識障害,高血糖のために当院紹介となった.来院時JCS II-10~30であり,感覚性失語を呈していた.また,脱水所見を認め,採血上,随時血糖が330 mg/dl,HbA1c(NGSP)は12.8 %であった.頭部MRI/MRVの所見から左横静脈洞血栓症との診断に至り,抗凝固療法を行うとともに,高血糖・脱水に対し補液・インスリン投与を行った.第3病日朝に感覚性失語は改善し,以後再発無く経過している.本症例の原因としては慢性的な高血糖による脱水や凝固系の異常が発症の誘因と考えられた.後の画像検査では左横静脈洞の低形成が認められ,その部位に血栓が形成したものと考えられた.コントロール不良な糖尿病症例で何らかの精神神経症状を呈した場合,本症の発症を鑑別に入れる必要が有るものと考えられる.

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© 2013 一般社団法人 日本糖尿病学会
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