糖尿病
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症例報告
バセドウ病から8年後に1型糖尿病を高齢発症した多腺性自己免疫症候群3型の1例
西井 稚尋井端 剛津川 有理西谷 重紀小室 竜太郎飯田 さよみ
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2014 年 57 巻 5 号 p. 337-341

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抄録

症例は79歳女性である.71歳でバセドウ病を発症した.77歳時(2010年)随時血糖364 mg/dl,HbA1c(NGSP)9.4 %を示し糖尿病と診断された.グリメピリドおよびビルダグリプチン服用にてHbA1cは7.4 %に改善した.2011年11月から血糖コントロールは悪化し,2012年1月当院に紹介入院した.抗GAD抗体価は110,000 U/mlであり,抗TSHレセプター抗体は陽性であった.グルカゴン負荷後6分Δ血清CPR 0.19 ng/mlであり内因性インスリン分泌能の枯渇を認め,1型糖尿病と診断した.HLA遺伝子型では1型糖尿病疾患感受性ハプロタイプのDRB1*0901-DQB1*0303の保有を認めた.副腎不全はなくバセドウ病から8年後に1型糖尿病を発症した多腺性自己免疫症候群3型と診断した.本例の示した抗GAD抗体価は高齢発症した本疾患報告例の中で最高値であった.

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© 2014 一般社団法人 日本糖尿病学会
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