糖尿病
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症例報告
亜鉛アレルギーを有する2型糖尿病の膵臓癌周術期にグルリジンのCSIIを適応した1例
坂本 憲一長澤 薫石黒 喜美子西村 明洋大久保 実山城 慶子小沼 富男森 保道
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2014 年 57 巻 5 号 p. 342-348

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抄録

症例63歳男性.8年前に2型糖尿病と診断.前医でアスパルト,リスプロ,ヒトインスリン(ノボリンR®,ヒューマリンR®)を使用して皮疹や肝機能障害を呈した既往があった.2011年5月膵頭部癌(stageIII)が発見され,当院にて膵頭十二指腸切除術施行の方針となった.経口血糖降下薬の内服下でHbA1c 8.5 %(NGSP値),随時血糖355 mg/dlと高値であり,周術期管理にインスリン治療を必須とした.ヒトインスリン特異的IgE抗体,各種インスリンのDLST,皮内反応は陰性であったが,亜鉛のパッチテストが陽性であり,亜鉛アレルギーが疑われた.亜鉛非含有製剤であるグルリジンの投与で皮疹,肝機能障害を認めず,グルリジンのCSIIを用いて周術期の血糖値を良好にコントロールしえた.亜鉛アレルギーを有する糖尿病患者の膵臓癌周術期血糖管理に,グルリジンのCSIIが奏功した1例を経験したので報告する.

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© 2014 一般社団法人 日本糖尿病学会
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