糖尿病
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症例報告
インスリンアナログ治療中にインスリンアレルギー及びインスリン抗体のため血糖不安定性をきたした2型糖尿病の1例
大杉 友顕豊田 健太郎岡村 絵美濱崎 暁洋稲垣 暢也
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2014 年 57 巻 6 号 p. 438-445

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抄録

症例は83歳男性.経口血糖降下薬で2型糖尿病を治療されていたが,血糖コントロール増悪のため2010年9月にインスリンアナログ注射を開始された.翌年4月より血糖日内変動が不安定となり,注射部位に掻痒感を伴う膨疹・硬結が出現した.ヒトインスリン特異的IgE陽性,インスリン皮内反応陽性でありインスリンに対する即時型アレルギーが考えられた.また低親和性・高結合能のインスリン抗体が検出された.CGMでは昼間の高血糖,夜間から早朝に血糖降下を認め,同抗体の関与が考えられた.内因性インスリン分泌能は残存していたためインスリンを中止し,アカルボース・シタグリプチンに変更したところ血糖不安定性は改善し,フェキソフェナジン投与によりアレルギー症状も消失した.インスリンアナログ製剤の使用中,ほぼ同時にインスリンアレルギーおよびインスリン抗体によると考えられる血糖不安定化をきたした症例と考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本糖尿病学会
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