糖尿病
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症例報告
膵頭十二指腸切除術前後で糖代謝変化を評価し得た膵管内乳頭粘液性腫瘍合併2型糖尿病の1例
柴崎 早枝子栗岡 聡一廣野 誠子寺前 純吾山上 裕機柳澤 昭夫坂根 貞樹花房 俊昭
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2014 年 57 巻 6 号 p. 446-452

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抄録

62歳男性.2型糖尿病に膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)を合併し,膵頭十二指腸切除術(PD)が施行された.術前(Pre)と術後1, 3, 6カ月目(Post1, 3, 6)に75gOGTTとグルカゴン負荷試験を実施し,術前後のインスリン分泌能(I.I., D.I., ΔCPR, AUC(ins) /AUC(glu)),インスリン抵抗性(HOMA-IR, Matsuda index),血糖コントロール(HbA1c)を評価した.結果,術前に比べ,インスリン分泌能はPost1で約半減し,Post6まで経時的に減少した.インスリン抵抗性はPost3で一時的に悪化したが,Post6の時点では改善を認めた.HbA1cはPost1, 3, 6いずれの時点においても悪化した.IPMN合併2型糖尿病患者にPDを実施する場合,術後のインスリン分泌能の低下とそれに伴う糖代謝の悪化を想定した対応が必要であると考えられた.

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© 2014 一般社団法人 日本糖尿病学会
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