糖尿病
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診断・治療(食事・運動・薬物)
糖尿病教育入院の効果と効果に影響する因子の検討
宮内 雅晃豊田 雅夫宮武 範田中 栄太郎山本 直之木村 守次梅園 朋也鈴木 大輔深川 雅史
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キーワード: 2型糖尿病, 教育入院
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2015 年 58 巻 4 号 p. 257-264

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抄録

【目的】糖尿病教育入院が退院後5年間の血糖コントロールに与える効果と,その効果に影響する因子について検討した.【対象と方法】教育入院退院後5年以上通院した180例の2型糖尿病患者を対象とし血糖コントロール・体重の推移などを検討した.また退院後5年間の平均HbA1c値が6.9 %未満であった良好群と非良好群に分け,各種臨床検査値ならびに合併症の有無などを比較し,ロジスティック回帰分析を用いて平均HbA1c値への影響因子の検討を行った.さらに通院を中断した17例についての検討も行った.【結果】良好群は全体の約44 %であった.良好群を従属変数としてロジスティック回帰分析を行った結果,ナイーブ症例であることが独立して寄与する因子であったが,通院中断群においてもナイーブ症例が多かった.【考察】ナイーブ症例は長期的効果が高い反面,通院中断例が少なからず存在するため継続的注意が必要である.

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© 2015 一般社団法人 日本糖尿病学会
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