糖尿病
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症例報告
ミトコンドリア糖尿病3症例の検討
真山 大輔山口 祐司長尾 元嗣野上 茜服部 奈緒美稲垣 恭子中島 泰及川 眞一杉原 仁
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2016 年 59 巻 6 号 p. 421-428

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抄録

ミトコンドリア遺伝子3243A-G変異を呈するミトコンドリア糖尿病は遺伝子異常が同定された糖尿病の中では最も頻度が高い.低身長,やせの体型を呈し,糖尿病診断時年齢が比較的若年であり,糖尿病の母系遺伝を認め,感音性難聴等が合併する頻度が高いと言われているが,日常診療で見過ごされている例も少なくない.今回我々はミトコンドリア遺伝子3243A-G変異を呈したミトコンドリア糖尿病の3症例を経験した.その3症例は全て軽度~高度の感音性難聴の合併を認めたが,肥満の症例や糖尿病の母系遺伝が明らかではない症例があり,その臨床像は陽性,陰性所見が混在していた.ミトコンドリア糖尿病の臨床像は多彩ではあるが,糖尿病に加えて感音性難聴や難聴の家族歴を有している症例には,ミトコンドリア遺伝子変異の検査等の積極的な検索を行う事が望ましいと思われた.

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© 2016 一般社団法人 日本糖尿病学会
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