糖尿病
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症例報告
初診時に膵体尾部欠損と進行したトリオパチーを認めた若年糖尿病の1例
髙瀨 慶一郎檜垣 舞子中尾 晶子井手脇 康裕岩瀬 正典
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2017 年 60 巻 11 号 p. 757-762

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抄録

症例は28歳女性.飲酒歴,肥満歴,糖尿病の家族歴なし.背部膿瘍のため受診したところ,随時血糖415 mg/dL,HbA1c16.1 %を指摘された.内因性インスリン分泌能は著明に減少し,強化インスリン療法を行った.画像診断にて膵体尾部欠損,膵頭部石灰化,主膵管内結石を認め,膵外分泌能も低下しており,膵性糖尿病と診断した.さらに,起立性低血圧,増殖前網膜症,顕性アルブミン尿などトリオパチーを認めた.進行した合併症を有する膵体尾部欠損の若年糖尿病の1例を報告した.

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© 2017 一般社団法人 日本糖尿病学会
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