【目的】糖尿病足病変患者の実態を調査し,生命予後および生命予後に影響する因子を解明する.【方法】調査1:2008/1~2009/12に糖尿病足病変で当院に入院した患者の実態を調査した.調査2:2014/5時点の調査1の患者の現状を調査した.【結果】調査1から2の間に足病変再発70 %,心疾患や脳卒中での入院を30 %,10 %認めた.1,3,5年生存率,75 %,65 %,55 %であった.死因は,心疾患27 %,敗血症27 %.足病変再発患者と独居患者は,有意に5年生存率(33 % vs 64 %,0 % vs 73 %)が低値であった.さらに多変量解析したところ,生命予後に影響する危険因子は,足病変再発(ハザード比9.3,P=0.03)であった.【考察】糖尿病足病変は,再発率が高く予後不良である.その中でも足病変再発と独居は,さらに生命予後が悪いことを初めて示した.これらの患者は別の厳重な管理が必要と考える.