糖尿病
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症例報告
体重増加後も無自覚性低血糖が遷延した神経性食思不振症の1例
新生 忠司岡田 洋右鳥本 桂一大塚 隆史田中 良哉
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2018 年 61 巻 12 号 p. 833-839

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抄録

症例は23歳,女性.X年に体重29 kg(BMI 11.3 kg/m2)で神経性食思不振症(AN)と診断された.X+1年体重50 kg(BMI 20.3 kg/m2),FPG 54 mg/dLで当科入院した.早朝空腹時に低血糖が頻発し絶食試験を施行された.絶食24時間後にPG 38 mg/dLと無自覚性低血糖を認めたが,IRIは抑制され,低血糖に対するACTH・Cortisol上昇は認めなかった.CRH負荷試験ではACTH・Cortisolは正反応を示し,低血糖に対する視床下部の反応性低下に伴う低血糖症の可能性があると診断した.治療として,ヒドロコルチゾン15 mgの内服を開始し,その後漸減中止したが,その後一度も低血糖を認めていない.本症例は体重増加後も無自覚性低血糖が遷延するが,その機序として慢性低血糖に伴う視床下部性の反応低下が関与していた可能性が考えられた.

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© 2018 一般社団法人 日本糖尿病学会
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